日常は気付きの宝箱

徒然なるままに、書きたいことを書いています。将棋・読書・アニメなどなど。

死神の棋譜読んでみた!


今日は、昨日読み終えた小説の感想を。

今回はこちら。 

死神の棋譜

死神の棋譜

 

 

将棋を題材とした小説で、あらすじに惹かれました。(上記リンク参照ください)
図式?地下室の対局室?なんだそれは!!面白そう!

それくらいの気持ちでした。

結果的には、その気持ちは裏切られました。

もちろん、良い意味で。

 

さて、早速感想を。
今回はネタバレに配慮した内容にしてみました。

読んでみようか迷っている方向けになればと思います。

冒頭、いきなり史実の名人戦から話が始まります。2011年、羽生ー森内の名人戦
そして、不詰めの詰将棋が鳩の森神社の将棋堂に矢文として刺さっている。
過去にも同じような矢文が刺さっており、受け取った人物は謎の失踪を遂げている・・・

ワクワクしませんか?

 この小説、カテゴリーはミステリーになると思うんですが、主人公が元奨励会の編集者であることからかなり将棋の話が出てきます。
ので、ある程度将棋・将棋界に造詣のある人でないと途中で読むのをやめてしまいそうだな・・・というのが第一印象です。
前半は勝負観や詰将棋に関連する話が続き、後半になってミステリー色が強くなっていると感じています。

ただ、前半の将棋要素はわからなくてもミステリーとしては楽しめる作りになっています。

たびたび出てくる勝負観の話。プロは負けたら死と同等である、米長理論・・・
私はそのレベルではなかったので偉そうなことは言えないのですが、それでも少しばかりは共感する部分があります。


そのような世界を覗ける、そういう観点でも読めそうです。

若干本編に絡んでしまうのですが、鬼将会(ハチワンダイバーに出てくる架空の組織。機会があったら話題にします)に似た組織が出てきます。
将棋の真髄を求める組織なのですが・・・その真髄が・・・ここは賛否が分かれるところだと思います。私は賛よりです。

 

観る将の人の方がもしかしたらすんなり読めるのかも。

 

ミステリー物としても、将棋物としても、奨励会物(そんなカテゴリがあるのか?)としても読める作品だと思います。

 

映像化に期待して、今回のレビューを終わりたいと思います。